外国で商標登録: 2011年3月アーカイブ

外国での商標登録を受ける場合、(1)各国出願と(2)国際登録出願の2つの方法があります。

(1)各国出願

各国出願は、商標登録を受けたい国ごとに商標登録出願を行う方法です。外国へ出願を行うためには、その国の弁理士を通して手続きを行う必要があります。このため、国ごとに代理人の手数料が必要になり、国数に応じた費用が必要です。また、欧米先進国のような物価水準の高い国へ出願する場合、中国などの途上国に比べて多くの費用が必要になります。

(2)国際登録出願(マドプロ出願)

国際登録出願は、マドリッドプロトコル(マドリッド議定書)と呼ばれる条約に基づく出願手続きです。日本の特許庁に対し、複数の国を指定した1つの国際登録出願を行って、国際事務局(WIPO)による国際登録を受けるという手続きです。

国際登録を受ければ、原則として、各国で商標登録を受けたのと同じ効果を得ることができます。この手続きは、日本の弁理士のみを通じて行うことができるため、複数の国で商標登録を受けようとする場合には、費用を抑えることができます。また、その後の更新や名義変更などの手続きもまとめて行うことができ、商標の管理が容易になるとともに、その費用も大幅に削減できます。

ただし、下記のような各国出願との違いに留意しておく必要があります。

① 国際登録出願を行うことができるのは、マドリッドプロトコルに加盟している
国だけです。ただし、現在では、主な国のほとんどが加盟しています。

② 先に日本で出願又は登録されている商標があることが必要です。マドリッドプロトコルは、本国(日本)の出願又は商標登録に基づいて、国際登録を受ければ、本国(日本)以外の国についても保護を受けることができるという制度です。

③ 指定国から暫定拒絶通報を受けた場合には、その国の弁理士を通じて応答手続きを行う必要がある。

国際登録された商標であっても、1年6ヶ月以内であれば、各国は、独自に審査を行って拒絶理由を通報することができます。この通報は暫定拒絶通報と呼ばれています。暫定拒絶通報が発せられた場合、拒絶理由が解消されるような対応を行われなければ、その国では保護を受けることができなくなります。この対応は、その国の弁理士を通じて、手続きを行う必要があります。つまり、国際登録出願を行った場合であっても、暫定拒絶通報を受ければ、各国出願を行った後の拒絶理由通知時と同様の手続きと費用が必要にあります。

④セントラルアタック
5年以内に日本の出願の拒絶が確定し、あるいは、日本の商標登録の無効が確定すれば、国際登録出願も無効になります。日本において未登録の出願段階である場合、その後に拒絶される可能性があります。このため、できるだけ商標登録後に国際登録出願を行うべきであり、日本の出願に基づいて国際登録出願することは、あまりお勧めできません。 

外国で商標登録するときのお勧めサイトは、商標登録ホットラインです。

外国で商標登録するための留意点などの情報が充実しています。

商標権は商標法に基づいて付与される権利であり、商標法は各国がそれぞれ定めている国内法です。このため、外国で商標登録を受けようとすれば、その国の商標法が定めている登録手続きを行う必要があります。

つまり、その国の特許庁に対して、手続きを行う必要があります。例えば、中国で商標登録を受けるためには中国特許庁(SIPO)に対し、米国で商標登録を受けるためには、米国特許商標庁(USPTO)に対し、それぞれ商標登録の手続きを行って、それぞれの特許庁で審査を受ける必要があります。

また、商標登録を受けるための条件も、各国の商標法によって規定されており、国ごとに異なっています。

ただし、条約の加盟国であれば、国際事務局(WIPO)によって「国際登録」された商標について、自国で商標登録を受けた商標と同様の保護を与えています。つまり、国際登録を受ければ、外国へ出願手続きを行わなくても、これらの国で商標登録を受けたのと同様の効果を得ることができます。

要するに、外国での商標登録を受ける場合、(1)各国出願と(2)国際登録出願の2つの方法があります。

 

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